A 人間の行動範囲と犬の行動範囲4・5
飼うための物理的環境によって犬の行動が変わるという事実については、これだけ犬が注目されていてもあまり言及される事はありませんでした。その原因の主なものは人間が犬を見つめる場合「犬個々の個性や行動様式を見つめ、それを伸ばし、そして人間と共存して行こうと考えたのではなく、犬という動物の個性や行動様式を認めず、人間と共存していく上で最も人間側に都合の良い幾つかの形に規定し、それをすべての犬に押しつけ、それで良し」とした結果であろうと思われます。最近では自分の犬の個性を論じる人々も多くなってきましたが、悪しき個性を排し良き個性を伸ばし、そこから生じる犬の自由な発想と行動様式を認め、その中で人間との共存を図ろうとする人達は皆無に等しいと言っても良いでしょう。まだまだ人間の心理の深層に存在する「支配欲」でその関係が構成されていると言っても間違いではないでしょう。
しかし現実的には犬の生活環境、行動環境は人間同様それぞれの犬の性格、行動に決定的な違いを生み出します。
現実的には有り得ない事と考えたいですが、9番までの飼い方を人間の2才位までの赤ちゃんや子供に当てはめて考えて見ると良いでしょう。日常的には両親の姿は確認できるものの生活空間が異なるため充分な交流が出来ません、そして、その場から開放され満足の行く交流が出来る時間は食事、遊び、散歩や買い物などの時であり、楽しい事がたくさん用意されているわけです。開放された赤ちゃんや子供は外の世界を楽しみ充分交流しようとして大はしゃぎをし、頭の中はパニック状態でしょう。
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